洋紙の取り扱いには、お客様には耳慣れない用語が沢山使われています。私たちが普通にご説明する言葉の中でも、お客様には分かりづらいことがあるかもしれません。
ここでは洋紙の基本的な知識から、あなたニーズに合わせた最適な洋紙選びのためのアドバイスをご紹介していきます。

紙の規格サイズについて

みなさんは「紙のサイズ」ときくと「A4」「B5」のような、ノートや教科書のサイズを思い浮かべるのではないでしょうか？
みなさんがご存知のそういった「A○判」「B○判」などは、出版物の仕上がりサイズを規定した規格です。印刷で使用する洋紙ではそういった出版物を裁断する余白を含んだ原紙の寸法規格が用意されています。

出版物の仕上り寸法

規格	寸法（㎜）	取り方	主な用途
A　4　判	297 × 210	A判　8取	楽譜・図書
A　5　判	210 × 148	A判　16取	書籍・雑誌
A　6　判	148 × 105	A判　32取	文庫本
A　7　判	105 × 74	A判　64取	ポケット辞書
B　4　判	364 × 257	B判　8取	グラフ・雑誌
B　5　判	257 × 182	B判　16取	雑誌
B　6　判	182 × 128	B判　32取	書籍
B　7　判	128 × 91	B判　64取	手帖・書籍
新　書　判	182 × 103	新書　32取	書籍（新書）
全　書　判	180 × 120	全書　32取	書籍（全書）
A　B　判	210 × 257	AB判　16取	雑誌（ワイド判）

一般的な洋紙の原紙寸法

規格	寸法（㎜）	面積（㎡）	備考
A列本判	625 × 880	0.550
B列本判	765 × 1085	0.830
A列小判	608 × 856	0.520
四 六 判	788 × 1091	0.860
菊　判	636 × 939	0.597
A B 判	880 × 1085	0.955
新書判	909 × 715	0.650	(メーカーにより規格が異なります)
全書判	955 × 750	0.716	(メーカーにより規格が異なります)
新聞用紙	813 × 546	0.444

紙の仕立と連量

洋紙の厚さを表す単位は、1平方メートルあたりの紙の重量（g/㎡）で表します。これを「坪量」または「メートル坪量」といいます。

洋紙の取引は、小口の取引では枚数単位で取扱うのに対し、大口の取引では1000枚を「1連」とする単位を基本として取扱います。この1000枚単位での重量＜メートル坪量×1000×面積（㎡）＞を「連量」といい、「四六判＜55㎏＞」というように、洋紙を発注する際に紙厚の目安となります。

坪量連量比較表

坪量 （g/㎡）	連量（㎏）＜坪量×1000×面積（㎡）＞
	A列本判	B列本判	四六判	菊判
64.0	35.0	53.0	55.0	38.0
73.3	40.5	61.0	63.0	43.5
79.1	43.5	65.5	68.0	47.0
81.4	44.5	67.5	70.0	48.5
84.9	46.5	70.5	73.0	50.5
104.7	57.5	87.0	90.0	62.5
127.9	70.5	106	110	76.5
157.0	86.5	130.5	135	93.5
209.3	115	173.5	180	125

※紙1枚あたりの厳密な厚みは紙の種類によって異なります。

代表的な洋紙についてのメートル坪量については、各商品の表をご参照ください。

紙のグレード

洋紙は大きく分けて塗工紙、非塗工紙に分けられ、その中でも材質や白色度などによってグレードが分類されています。

非塗工紙：表面に塗料を塗っていない紙。原料のパルプの割合によりグレードが分かれます。

品種		化学パルプ配合	白色度
上級印刷紙	印刷用紙A	100％
中級印刷紙	印刷用紙B	70％以上（90%以上をセミ上質と呼ぶ場合があります。）	70％前後
	印刷用紙C	70％未満～40％以上	65％前後
下級印刷紙	印刷用紙D	40％未満	44％前後

塗工紙：表面に塗料を塗っている紙。塗工量によってグレード分けされます。
微塗工紙

品種		使用原紙	白色度
微塗工紙	微塗工印刷紙1	中質（化学パルプ70%以上）	74?78％
	微塗工印刷紙2	中質（化学パルプ70%以上）	68?73％

塗工紙

品種		使用原紙	塗工量
アート系	A0 アート紙	上質（化学パルプ100%以上）	40g/㎡前後
	A1 アート紙
コート系	A2 上質コート紙	上質（化学パルプ100%以上）	20?40g/㎡前後
	B2 中質コート紙	中質（化学パルプ70%以上）
軽量コート系	A3 上質軽量コート紙	上質（化学パルプ100%以上）	15g/㎡前後
	B3 中質軽量コート紙	中質（化学パルプ70%以上）